スクールカウンセラーをしているとよくある相談の一つに、
不登校中の家での過ごし方があります。
1日、2日だけの話なら好きなように過ごしてもいいのかなと思いますが、
何日も続くとなると保護者の方は不安ですよね。
そこで今回は不登校中の家での過ごし方をお話しさせていただきます。
前回の記事と少し被るかもしれませんが今回は家で出来ることを書いてみました。
家で過ごす時のポイント
- 生活リズムはなるべく崩さない
- 学校でやっていることを取り入れる
- 家の中での役割・お手伝い
- できた時の行動を認める
生活リズムはなるべく崩さない
不登校の子ども達は生活のリズムが乱れがちです。
例えば朝は起きれてもだんだん夜寝るのが遅くなったり。
夜が遅くなってくるとやはり朝も遅くなってきます。
登校を渋り始めた段階からリズムだけは崩さないように気をつけたいところです。
とは言っても難しいですよね。
おすすめは、朝は決まった時間に起きるです。
朝が早く起きれていると、夜は自然に眠くなります。
前日の夜、どんなに遅くまで起きていても体調が悪いとかでなければ
できれば朝は同じ時間に起きることを心がけて欲しいです。
夜寝る時間も決めてほしいところですが、家にいると学校にいる時よりも
体を動かす機会が少ないので、なかなか寝付けない子も結構いるのではないでしょうか。
そんな場合は昼間に体を使う体操やヨガ、運動など取り入れてもいいかもしれません。
寝付けない時のおすすめは読書や音楽を聴く。
個人的なおすすめは蒸気でホットアイマスクです。

学校でやっていることを取り入れる
一日中家にいるとYouTubeだったり、ゲームだったり楽しいことはたくさんあります。
しかしそれらを禁止してしまうと親子関係は悪化します。
そこで学校でやっていることを取り入れてみるのはどうでしょう。
例えばその日の時間割を見て本人ができそうな教科を一緒にやってみる。
それは必ずしも45分や50分でなくてもいいと思います。
むしろ20分くらいで切り上げた方が集中できます。
その日の給食のメニューをお昼ごはんに作る
掃除を一緒にする
など学校の活動には家でもできることがたくさんあります。
子どもと一緒に楽しみながらやってみてはいかがでしょうか。
家の中での役割やお手伝い&行動を認める
不登校になってしまった子どもは少なからず罪悪感を感じていて自己肯定感も低くなっている子が多いです。
決して「学校行ってないんだからこれくらいして」など言わないであげてください。
ピンチはチャンス!ここは自己肯定感を高めるチャンスとして素敵な時間に
してあげてくださいね。
よくある役割やお手伝いとして
- 洗濯
- 掃除
- ご飯の準備
などが挙げられます。
これらのお手伝いはざっくりし過ぎているので、
洗濯だったら、干すことなのか、取り込むことなのか、たたむことなのか、
掃除だったら部屋に掃除機をかけることなのか、玄関の掃き掃除なのか、
拭き掃除なのか、
ご飯の準備ならお米を炊くことなのか、材料を切ることなのか、片づけなのか、
など具体的にわかりやすいといいかもしれません。

ポイントは一緒にできるなら一緒にやる。
一緒にというのがポイントで子どもはとても嬉しいのです。
もうひとつポイントは、やって当たり前とは思わず、小さなことでも
「掃除してくれてありがとう。助かったー!」
「手伝ってくれたからお母さんの時間が増えたー!ありがとう!」
など手伝ってくれた行動をを認め、感謝を伝えることです。

興味のあることを見つける
せっかくのたくさんの時間、興味のあることを見つけて有意義に使っちゃいましょう!
ゲームが好きだったらプログラミングに挑戦してみるとか
工作が好きだったら時間がかかるような工作に挑戦してみるとか
お菓子づくりに挑戦してみるとか・・・。
今はYouTube やSNSでいろんな動画が出ているので、工作やお料理のネタには困りません(^^)
お子さんと一緒に新しい体験も素敵ですね!

不登校はチャンス!
不登校は決してマイナスなことではありません。
学習面の遅れやみんなと違う生活をしていることが保護者にとっても子どもにとっても
大きな不安であることには間違いありません。
不登校はエネルギー不足の状態です。
充電する中で、学習以外のこともたくさん学ぶことはできます。
充電が完了した時、子どもたちは自ら考えて動き出そうとします。
みんなと同じように勉強したいと思う子もたくさんいます。
不登校中は、保護者の皆様が一番のサポーターであり、心強い存在になってくれていると
思います。次に動き出す時のためにも我が子を信じ見守ってあげてくださいね。
まとめ
今回は不登校の子ども達の家での過ごし方をお話しさせていただきました。
ポイントは
- 生活のリズムを崩さない
- 家でもできる学校の活動を取り入れてみる
- お手伝いをしてもらう
- やって当たり前ではない。小さなことでも感謝を伝える
- 興味のあることを見つける
これが全てというわけではありませんが、みんなが取り入れやすい方法を
お話しさせていただきました。少しでも参考になれば幸いです。
